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 幼い頃、兄妹は幽世と呼ばれる存在に遭遇した。

妹は幽世に魅せられ、現世から姿を消した。

俗に言う「神隠し」である。

兄は助かり、片方の瞳に幽世の存在を感知する力を宿した。

 幽世に消えた存在は現世では「存在していなかったもの」として、人々の記憶から抹消されてしまう。

両親、友人の記憶から妹の存在は消えたが、兄は妹の存在を忘れることはなかった。


 妹の消失から十年の歳月が流れる。

 十六夜恭平は妹を救おうと幽世に対する知識を身に付け、 様々な経験を体験してきたが、妹に遭遇することはなかった。

 高校二年生の夏、恭平の通う私立霧里学園に、

 前触れもなく突然に1つの怪異が囁かれた。


 「ねぇ、知っている?

  着物を着た少女を見たんだって」


 それは瞬く間に学園に広まっていった。

 その怪異の少女は妹に酷似していた。


 この怪異の真相は?

 現世と幽世の想いが交差する。


 夢か現か?

 現世と幽世の物語が始まる。